地域への思い
私たちが暮らす白保村は、人口1600人ほどで農業や畜産業がさかんな、400年以上もの歴史がある古い集落です。
豊かなサンゴ礁が広がる青い海はもちろん、自然豊かな集落の風景と、村ならではの伝統芸能や神や自然への感謝や祈りの行事が今でも受け継がれています。
見えない神への感謝が尽きることなく、人が集まると歌と踊りで盛り上がり、目からうろこの暮らしの知恵があり。祝いも悲しみも子育ても、みんなが大きな家族のようにあたたかい。
そんな地域に私たちは支えられています。
碁盤状の道が特徴の白保集落では、目標として「道路案内」の番号がふられています。道路案内「A-21」をまっすぐ海に向かって進むと、ばんちゃんがあります。
長い歴史の中で受け継がれきた多くの芸能や文化を、この先も残し続けるための取り組みが大切となってきています。私たちも、白保方言「しぃさぶむに」を簡単に学べるカレンダーやかるた作りの活動などに参加させてもらっています。(店内でも手に取れるのでお声がけください)
昔から農業が盛んな白保村では、農耕儀礼による神事が年に数回村をあげて行われます。この日は大人も仕事を休み、子どもたちも一緒になり総出で取り組むものもあります。見学・参加可能な行事ごとも多いので、ぜひ白保村を知る大切な要素のひとつとして、島の伝統行事についても知っていただけると嬉しいです。
生産者さんへの思い
黒潮からの潮風に吹かれ、ちょっと私たちには強すぎるほどの元気な太陽の光を浴び、豊かな土壌で育ったおいしい島の食材たち。
ばんちゃんは、そんな島の食材そのものの味わいを楽しんでいただける食事を常に意識しています。そんな食との向き合いができるのも、日々自然と向き合いながらたっぷりの愛情を注いでいる生産者の皆さんが居てのこと。
お客様への感謝はもちろんのこと、ばんちゃんを支えてくれる生産者の皆さんへの感謝の気持ちが私たちの日々の原動力となっています。
ばんちゃんでは、定休日と別で臨時休業をする日がいくつかあります。そのひとつが「スタッフ研修」
自分たちが日々調理し、お客様へと運ぶお野菜やお魚、お肉やお米がどのような環境でどのような時間を過ごし私たちの元へと届くのか、生産の大変さや有り難みをスタッフひとりひとりが体験し理解を深めることで、さらにお客様へいい時間を提供できるのではと考えています。
この日は、スタッフ総出で生産者さんの元へお伺いし、種まきや収穫体験などをお話しを伺いながら実際にお手伝いさせていただくため、お店はおやすみとさせていただいております。ご理解とご了承いただければ幸いです。
Shun'ya Banchan and
our local produce suppliers
お店への思い
私たちがこのお家を買った時、まだこの庭もなければ店舗向きの間取りでもありませんでした。そこを、多くのお仲間の力を借りながら庭をつくり、店舗用にリノベーションしその後も少しずつ形を変えながら今のばんちゃんへと成長してきました。
飛行機に乗り、さらにバスや車でわざわざお越しいただいた先で、ゆったり居心地のいい時間を過ごしていただきたいという思いがあります。
カフェの気分を味わえるテーブル席、どこか懐かしい雰囲気を感じられお子様も安心のお座敷、木漏れ日が大人気のお席などそれぞれ違った雰囲気をお楽しみいただけます。
店内には、地域の方々からいただいたものも大切に置かせていただいています。アンガマー面や獅子も白保の獅子で、お店にいただいたもの。壁にかかるタペストリーは、「染色工房なわた」の松竹喜生子さんにお願いをして丁寧につくっていただいたオリジナル。白保の海をイメージされており、オープン当初からずっとばんちゃんを見守ってくれています。
どのお客様にもお出しするコースターも、同じく喜生子さんにお作りいただいたものや、お客様からいただいたものなどがあります。10年も経つと、布が縮んだり系がゴワゴワになったりしますが、またそれを染め直すことで、新たな命を吹き込んでいただき使い続けることができています。
食材のもつ美味しさの魅力を最大限にお伝えしたい、という思いと同じように、そのものがもつ魅力を、引き出せる限り引き出し続けて使っていきたいと思っています。